自らと県議会議長の公用車をトヨタの最高級車センチュリーとしたことで、絶賛叩かれまくりの兵庫県の井戸敏三知事。道路事情や公用車に求める条件(下記を参照)を説明し理解を求めたが、「センチュリーでなければならない理由」としては、いささか納得しかねるものだった。
そこでこのテの企画に滅法強い国沢光宏氏とベストカーで、知事が挙げた条件をひとつずつ吟味、オススメのクルマを考えてあげることにした。もちろん、条件をひとつずつ切り離して考え、オススメするだけでは公用車が増えるだけなので、最終的なオススメ車も紹介する。とても親切だ。
●県知事車の使用条件&求めるクルマの条件
・県土が広く、高低差がある山道を走行する機会が多い
・馬力があって故障しない
・信頼性の高い走行性
・安全性
・長距離移動での居住性
・環境性能
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※本稿は2020年11月のものです
文/国沢光宏、写真/Adobe Stock、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』 2020年12月10日号
■知事からの条件(1) 県土が広く高低差がある山道を走行する機会が多い
高低差のある山道を快適に走るなら、パワフルなスポーツモデルにおいて、ほかにない! ロールしにくいから酔わないです。
ということで、現在新車で買える「リアにもドアあって最も山道を得意とする」クルマは、シビックタイプRでしょう! タイプRなら山道上等!
私のような運転手を雇っていただけたなら「ひゃっほ~!」と叫ぶくらい楽しく高低差のある山道を走らせます。六甲なんかガンガン走りますぜ!
というかセンチュリーが高低差のある山道を得意とすると考えているなら大タワケだ。狭い山道だと車体大きければスレ違いですら苦労する。
ブレーキを掛ければノーズダイブして気持ち悪く、ロールだって普通にします。決して快適なクルマじゃない。なんで山道走行が多いのにセンチュリーを選ぶのか、まったく理解できません。
知事の出してきた条件はすべて「あんだ、それ?」ながら、山道のくだりは一番トンチンカンだと私は思います
●編集部のオススメ──スバル アウトバック
■知事からの条件(2) 馬力があって故障しない
知事の言う「馬力があって故障しない」をストレートに理解をすると「普通は、馬力あると故障しやすい」ということになる。果たして馬力のあるエンジン積んだクルマって壊れるのだろうか。
私の知るかぎり馬力あるエンジンほど、一般的な使い方だと故障しない。それとも知事を乗せたら全開全開また全開で走るんだろうか? だとしたら運転手やりたい。となるとGT-Rかな。警察を気にせず走れたらGT-Rほど楽しいクルマ、なし!
そもそも知事の公用車に馬力が必要なんだろうか。どういった時に馬力を使うのか教えてくれたら理解できるけれど、“センチューリ”ですらアクセル全開にすることなんかないと思う。この目的に合ったクルマは山ほどあり、どれを選べばいいのか迷う。
迷ったら公用車として比較的よく使われているクラウンでいいじゃないか。セダンでリアシート広いのがお好みならカムリやアコードなんかもよいチョイスだと考える。
●編集部のオススメ──ハイエース
■県知事からの条件(3) 信頼性の高い走行性
知事は信頼性の高い走行性が必要だと言ったけれど「おっさん日本車をナメとんのかぃ?」です。イマドキ信頼性の低い走行性のクルマってあるのか。軽自動車だって10万km走って問題など、なし! いや、20万kmだって走る。
リース期間中、毎日200km走ったとして壊れるクルマなんかないですよ。といった観点からすれば、この条件に合うのはミライース以上ということになりますワな。
日本車なら何でもよい。ということでマジに信頼性だけでクルマ選びをするというなら、85万6000円のミライースに乗るべきだ。
じゃなければ86万3500円のアルト。どうしてもトランク付きのクルマじゃなくちゃヤダと、ダダをこねるのなら154万円のカローラアクシオなどいかがだろうか?
●編集部のオススメ──自転車
■知事からの条件(4) 安全性
衝突安全性ということであればセンチュリーにかぎらず、アメリカやヨーロッパでも販売している新しい世代のクルマを選んでいただければ何の問題もなし。ただ首長さんにとって重要なのは事故に遭うことじゃなく、事故を起こさない性能でしょう。
といった点からすれば最先端の自動ブレーキに代表される運転アシスト機能付きモデルが望ましい。性能だけで考えるなら本日時点で最も推奨できるのは新型レヴォーグです。
このクルマに乗っていれば、大半の事故を起こさないで済む。というか事故を起こすのが難しいと思う。ただ年寄りからすればステーションワゴンって厳しいかもしれません。その場合、最も新しい安全デバイスを持つハリアーあたりになるんでしょうかね。もちろんアルファードもOK。
●編集部のオススメ──戦車
■県知事からの条件(5) 長距離移動での居住性
長距離移動で最も重要なのは「飽きない」ことと「寝やすい」の2点。このふたつを考えると、ミニバンをもってベストとします。ありきたりになっちゃうけれど、今や日本の政治家やVIP御用達になっているアルファードしかありません。
そもそも一度に多くの人が乗れるため、車内で会議なんかするのによいし、溜まった案件の処理などのため移動可能なオフィスとすることだってできる。ハイブリッドを選ぶと、自然災害などに遭遇し停電したって200人分くらいのスマホを充電させられる。
移動時は快適に寝られ、見たい映画とかあれば好きに楽しめるというモノ。最も高いアルファード選んだってセンチュリーの価格を考えたら安い。日産好きならエルグランド。オデッセイでもよい。
●編集部のオススメ──三菱 デリカD:5
■県知事からの条件(6) 環境性能
環境性能で選ぶなら新型MIRAIしかないと思う。なんせ燃料電池には日本の“MIRAI”も関係してくる。ここで自治体の首長さんがこぞって乗ってくれたらよい方向を向くってモンだ。
ただ燃料電池車を運行できるのは水素ステーションのある地域だけ。幸い例の県なら運用可能です。加えて県知事は立派に見えるセダンをお好みのようなので、その点でもピッタリじゃなかろうか。
じゃなければ少し待っていただき日産ARIYAというチョイスもよさそう。電気自動車ならどこにでも急速充電器があるため運用に困らない。
しかも来年になったら日産だって大いに環境性能をアピールするから、自らECOカーだとアピールする必要なし。キムタクのクルマだと言ってウケを取ることだって可能。
●編集部のオススメ──スズキ ジムニー
■最終結論──とりあえずこちらに乗ってみてください
●国沢光宏推薦の一台
どうしてもセンチュリーに乗りたいのなら乗ればいいと思う。ただし次の選挙の時に「公用車をセンチュリーにします」とキッチリ言って当選してからにしてほしい。
知事の公用車、国際的な慣習からすれば国のTOPの2ランクくらい下が普通。日本なら600万円前後でしょう。アルファードか新型MIRAIか、といったあたり。
それ以上の予算を使うのなら、選挙民の認証が必要だと思う。予算の決め方ってそうでしょ? 知事なら何でも勝手に決めていいってものではありません。
●編集部推薦の一台
正直、県知事の言った条件を完璧にクリアできるクルマは存在しないと思われる。なんらかの妥協が必要だ。
そこで何を妥協するのがよいか、いろいろ考えてるうちに、そのほとんどを妥協しても、県知事としての仕事のクオリティに差はないのではないかという気もしてきた。
ただ立派に見えるセダンが好きそうだとの国沢氏の分析もあったので、コイツを薦める。プレミオ/アリオンだ。顔はチョイ豪華だが5ナンバー。その奥ゆかしさが県民にもウケるはず。
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December 05, 2020 at 05:00PM
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