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Monday, February 3, 2020

新型肺炎で石油市場にブラックスワン到来 予期せぬ需要ショック、中国は2割減 - SankeiBiz

 新型コロナウイルス感染拡大による影響で中国の石油需要は消費全体の2割に相当する日量300万バレル程度減少したことが同国のエネルギー業界に詳しい複数の関係者の話で分かった。影響の大きさや発生頻度の低さから、石油市場の「黒い白鳥(ブラックスワン)イベント」だと指摘する市場関係者もいる。ブラックスワンとはリーマン・ショックのような事前に予測できない異常事態を指す。

 この規模の落ち込みは恐らく、2008年~09年の世界金融危機以降、原油市場が経験した最大級の需要ショックにあたる。

 世界に影響波及

 16年に米国を抜いて世界最大の原油輸入国になった中国の国内消費に何らかの変化があれば、世界のエネルギー市場に甚大な影響が及ぶ。中国の消費量は日量約1400万バレルで、日本とフランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国、韓国の合計に匹敵する。

 中国と欧米の石油企業幹部らは、需要の落ち込みはこの時期の通常水準との比較だと説明。現在の需要減を評価したもので、危機が始まってからの平均でなく、均せば減少幅はより小さいとみられる。

 中国当局は多くの人々の移動を制限し、春節(旧正月)連休も延長した。航空便の欠航が相次ぎ、世界各国の当局も拡散を押さえ込もうとしている。中国人民銀行(中央銀行)は連休明けの取引再開で売り浴びせによる相場の大幅下落を避けるために資金供給を増やした。

 それでも石油消費量の大幅な落ち込みを受け、一部地域の原油の販売ペースは鈍化し、国際指標として用いられる原油価格は急落し、世界のエネルギー市場全体に波及し始めている。複数のトレーダーによると、中南米から中国向けの石油出荷は1月最終週に停止しており、これまで中国の石油精製業者が調達してきた西アフリカ産原油の売上高の伸びも通常より鈍化しているという。

 減産めぐり緊急会合

 従来、春節の休暇中は帰省ラッシュでガソリンやジェット燃料の需要が増える一方、生産活動の鈍化に伴い軽油の消費量は減少する。ただ中国の精製業者の幹部によれば、ガソリンやジェット燃料など石油製品の売れ残り在庫が毎日膨らみ、もうすぐ貯蔵量の限界に達する業者もありそうだという。

 その場合、原油の精製量を減らす必要がでてくるが、中にはもうそろそろ精製量を15~20%落とす可能性が高いと明かす者もいる。関係者によれば、中国最大の精製業者、中国石油化工集団(シノペックグループ)は平均で約13~15%減らして操業中で、9日には一段の減産の必要の有無を検討するという。

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February 04, 2020 at 10:51AM
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