大阪府の吉村洋文知事(45)が6日、府庁で取材に応じ、この日から始まった大阪市の繁華街・ミナミでの休業要請や営業時間の短縮要請について言及した。

「事業者のみなさんにはご負担をおかけすることになります。僕もつらい思いですが、感染が広がってきてる中、ぜひご協力をお願いしたい」と呼びかけた。

5日の定例会見で「ある程度感染が抑えられたときは、ミナミに向けた経済対策とか支援策というのを考えている」と話していた。この日の取材会でも「今後、支援策ももちろんそうですけど、ミナミは我々にとっても重要なエリアですし、大阪のにぎわいの中心拠点。コロナの震源地になってる部分があるのも事実。元気のあるミナミを取り戻したい」と語った。

ミナミでの感染者増加の理由や分析に「そこまでの分析はなかなか難しいところ」と前置きした上で、「肌で思うのが、20、30代の陽性者が多いので、やはりドンチャン騒ぎしたり、飲み会したり、そういうことができる遊興施設とか居酒屋が密集してるのがミナミなんじゃないか。陽性が広がりやすい条件が集まっている」と説明した。

大阪にはキタの大きな繁華街もあるが「(陽性者の)数が全然違う。若者が集まってワーワーする。その空間の条件が整っているのがミナミ」とも述べた。

休業要請や営業時間の短縮要請の期間は6~20日まで。吉村知事は「ずっとはできない。持続可能なことをやっていくためにも対策はお店でもとってもらいたいし、そこに行く若者にも唾液が飛ぶ環境で大騒ぎするのは控えていただきたい」と呼びかけた。

府は7月31日、新型コロナウイルスの対策本部会議を開き、ミナミの接客や酒の提供をともなう飲食店などに、休業要請や午後8時までの営業時間の短縮を要請することを決めた。対象エリアは、東西が御堂筋と堺筋、南北が長堀通と千日前通に囲まれた範囲。休業要請の対象は府の「感染防止宣言ステッカー」を掲示せず、感染対策をしていない店舗。対策をしている店舗には時短営業を求める。