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Thursday, May 28, 2020

「逃亡あるか疑問」「条件整備し適切」 京アニ放火容疑者逮捕 専門家に聞く - 毎日新聞 - 毎日新聞

京都府警伏見署から京都地裁へ移送される青葉真司容疑者=2020年5月27日、本社ヘリから撮影

 「京都アニメーション」第1スタジオ(京都市伏見区)で2019年7月に起きた放火殺人事件で、全身やけどで入院中だった青葉真司容疑者(42)=さいたま市見沼区=が27日、殺人や現住建造物等放火などの疑いで京都府警に逮捕・送検された。寝たきりの状態が続く青葉容疑者の逮捕をどう見るか。3人の専門家に見解を聞いた。【聞き手・千葉紀和】

「入院先で話聴くべき」葛野尋之・一橋大教授

 葛野尋之(ひろゆき)・一橋大教授(刑事法)の話 刑事訴訟法で容疑者の逮捕・勾留は、逃亡や証拠隠滅の可能性がある場合に限られている。重症で歩けない状態の容疑者に、逃亡と証拠隠滅の現実的な可能性があるのか疑問だ。むしろ、逮捕に伴う不利益があまりに大きい。治療の中断で病状が悪化する恐れがあり、新型コロナウイルス感染のリスクも高い。もし本人保護が目的であれば、警備を徹底すれば済む。取り調べのためなら法に反しており、重症状態の容疑者を逮捕・勾留して供述を得ても、任意性が問われることになる。供述を求めるのであれば、回復状況を見極め、入院先で任意性を担保した上で話を聴くべきだった。

「懲罰的発想は間違い」白取祐司・神奈川大教授

 白取祐司・神奈川大教授(刑事訴訟法)の話 刑事訴訟法の趣旨からも人道上の観点からも、要件を欠く不当な逮捕だ。必要性のない逮捕はしてはならず、今回は容疑者に逃亡の恐れも証拠隠滅の恐れもない。勾留施設の態勢を整えたといっても、身体拘束をすることで本人の健康状態にマイナスになることは明らかだ。もし「重大な放火殺人事件を起こした容疑者を逮捕しないことは、世間が許さない」という懲罰的な発想があるとすれば、それは間違いだ。容疑者の重い病状に対する配慮が、悪を見逃すことにはならない。弁護士会にも協力を求め、入院先で弁護士と医師が立ち会い、任意で取り調べを進めればよかった。

「記憶が鮮明なうちに聴取を」椎橋隆幸・中央大名誉教授

 椎橋隆幸・中央大名誉教授(刑事訴訟法)の話 警察は容疑者の回復を待ち、勾留施設の環境も整えた。こうして条件整備してきたことを考えると、今回の逮捕は適切だと考える。これだけの重大事件であり、被害者はもちろん、多くの国民も真相の解明を願っている。動機は何だったのか、責任能力はあるのか、記憶が鮮明なうちに事情を聴くことが重要だ。身柄拘束をしないと、自傷行為など自暴自棄的な行動をする恐れもある。病院で任意で話を聴くよりも、適切な施設で録音・録画し、医師の意見を聞きながら取り調べを行うことが望ましい。二度と同じような悲惨な事件を起こさないためにも、捜査を尽くしてほしい。

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