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Wednesday, May 27, 2020

5月27日の海外株式・債券・為替・商品市場 - ブルームバーグ

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎米国市況:S&P500続伸、景気を楽観-ドル上昇、原油は反落

  27日の米株式市場ではS&P500種株価指数が3営業日続伸。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)がもたらした米経済への打撃について、最悪期は脱したとの楽観が広がった。米国債は長期債を中心に上昇。

  • 米国株は続伸、景気先行きを楽観-旅行関連銘柄が高い
  • 米国債は長期債中心に上昇、逃避需要-10年債利回り0.68%
  • ドル上昇、香港の自治巡る米政府発表で米中関係を警戒
  • NY原油、大幅反落-OPECプラス控えロシアの出方に注目
  • NY金、小幅続落-香港自治に関する米発表で下げ幅縮小

  S&P500種は11週間ぶり高水準となり、終値ベースで3000の大台と200日移動平均を上回った。経済活動再開で必需品以外の支出が急増するとの見方から、クルーズ船運航会社カーニバルや航空大手ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングスなど活動停止のダメージが最も大きかった銘柄が前日に続き買われた。一方、外出自粛の恩恵を受けてきた在宅フィットネスのペロトン・インタラクティブ、ズーム・ビデオ・コミュニケーションズといった銘柄は下げた。

  マイクロン・テクノロジーズは業績予想の上方修正を発表して大幅高。半導体株に買いが広がり、ナスダック総合指数が上昇に転じた。

  S&P500種は前日比1.5%高の3036.13。ダウ工業株30種平均は553.16ドル(2.2%)高の25548.27ドル。ナスダック総合指数は0.8%上昇。ニューヨーク時間午後4時59分現在、米10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.68%。

Excessive U.S. stock optimism seen in option-ratio reversals from records

  UBSプライベート・ウェルスのシニアポートフォリオマネジャー、カテリーナ・シモネッティ氏はブルームバーグテレビジョンで、最近の株価上昇は「経済活動の再開や薬品・治療面での進展に投資家が楽観的になっていることを示唆している」と指摘。「それがいずれ市場の正常化につながるのが望ましいが、感染再発には今後も注意する必要がある」との見方を示した。

  一方で、香港問題を巡り米中関係の緊張に対する警戒感は続いた。

  外国為替市場ではドルが上昇。香港では中国からの政治的な自治がもはや維持されていないとの 米国の判断をポンペオ国務長官が明らかにし、米中関係の緊張が高まった。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%上昇。ポンぺオ長官の声明発表後には0.5%上昇した。ドルは対円では0.2%高の1ドル=107円72銭。

  ニューヨーク原油先物相場は大幅反落。石油輸出国機構(OPEC)と主要産油国で構成する「OPECプラス」の会合を2週間後に控え、ロシアが減産延長に消極的だとの情報が関係者によって伝わった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物7月限は1.54ドル(4.5%)安い1バレル=32.81ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント7月限は1.43ドル下げて34.74ドル。

  ニューヨーク金先物相場は小幅続落。一時は1.5%下げていたが、香港の自治が失われたとの判断を米政府が明らかにした後、下げ幅を縮小した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.1%未満下げて1オンス=1726.80ドルで終了。

原題: U.S. Stocks Power Higher on Economy Optimism: Markets Wrap(抜粋)

Treasuries Erase Losses; U.S.-China Tensions Rise Over Hong Kong(抜粋)

Dollar Rises After Pompeo’s Statement on Hong Kong: Inside G-10(抜粋)

Oil Slips From 11-Week High With Russia Reluctant to Extend Cuts(抜粋)

PRECIOUS: Gold Pares Losses With Rift Over Hong Kong Heating Up(抜粋)

◎欧州市況:株3連騰、3月上旬以来の高値-イタリアなど周辺債上昇

  27日の欧州株は3日続伸。これまで出遅れていた銘柄が買いを集めた。

  ストックス欧州600指数は0.2%高。終値としては3月6日以来の高値だった。銀行や自動車などシクリカル銘柄が上げを主導したが、ヘルスケアやテクノロジーは売られた。

  2月から3月にかけて新型コロナウイルスの感染拡大を背景に急落した欧州株は、これで下落分の約半分を戻した。月初来でストックス600は2.9%高。このまま月間を終了すれば、5月のパフォーマンスとしてはここ10年で最高となる。

Stoxx 600 has reversed 50% of its plunge, vs two thirds for S&P 500

  欧州債は、イタリア債を中心に周辺国債がユーロ圏の他地域を上回るパフォーマンスだった。欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会が提案した 景気刺激策によれば、イタリアは緊急助成金として820億ユーロを受け取る。ドイツ債は下げ幅を縮小した。

  スペインやポルトガルは長期債が堅調だった。月末のデュレーション(平均残存期間)長期化の調整やスペインのシンジケート団による国債売り出しが6月に延期されるとの見通しが手掛かりとされた。

  ドイツ10年債利回りはEUの景気刺激策の提案後に上昇し、4月23日以来の高水準をつけた場面があった。その後、香港の政治情勢を巡る緊張が高まると、利回りは上昇分の大半を失った。

  フランス20年債の70億ユーロ相当の売り出しでは、510億ユーロを上回る過去最大の需要があった。

  英国債はブルフラット化。欧州連合(EU)離脱後の通商関係を巡る交渉で、英交渉責任者が期限内に妥結できない可能性を示唆し、合意なき離脱への懸念があらためて高まった。

  ドイツ10年債利回りは1bp上昇してマイナス0.42%、フランス10年債は2bp下げてマイナス0.01%。イタリア10年債利回りは5bp下げて1.50%。

原題: Europe Stocks Eke Out Gains as Rebound Laggards Beat Defensives(抜粋)

Peripheral Bonds Outperform Peers on EU Plan: End-of-Day Curves(抜粋)

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