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Wednesday, March 11, 2020

加盟店になるには夫婦が条件 独自のフランチャイズ戦略で急成長 - 日経クロストレンド

コンビニエンスストアのビジネスでは、フランチャイズによる店舗展開が事業拡大のエンジンとなる。徐重仁がコンビニ大国の台湾で“セブン―イレブン王国”を築き上げられた背景には、自身の経営哲学によって実行された、日米に類を見ないユニークな「フランチャイズ戦略」があった。(本文敬称略)

流通業が未成熟だった台湾で、競合に先駆けセブン―イレブンを浸透させるには独自のフランチャイズ展開が不可欠だった ※画像はイメージ(写真提供:bouybin/Shutterstock.com)

流通業が未成熟だった台湾で、競合に先駆けセブン―イレブンを浸透させるには独自のフランチャイズ展開が不可欠だった ※画像はイメージ(写真提供:bouybin/Shutterstock.com)

「フランチャイズ」も「加盟店」もなかった台湾

 「およそ5000店ものセブン―イレブンを台湾で展開できたのは、経営者として何を大切にしたからですか」と尋ねると、徐は「フランチャイズの加盟店を、一番大切にしようと考えたからです」と即答した。

 その言葉通り、徐のフランチャイズ戦略の中心には「加盟店を大切にすれば、コンビニ事業は必ず成功する」という信念があった。その信念があったからこそ、徐は小売り・流通業が未成熟な台湾に、フランチャイズのビジネスモデルを根付かせることができた。

 徐が「フランチャイズ」という言葉を初めて知ったのは、日本留学中の1974年5月のこと。日本でセブン―イレブンの1号店が東京の江東区にオープンし、ニュースで取り上げられたときだった。徐は新聞の記事に「フランチャイズ」という言葉を見つけ、記憶にとどめたが、その内容を深く調べるまでには至らなかった。

 徐が本格的にフランチャイズを理解し始めたのは、79年末、台湾・統一超商の社員として渡米し、セブン―イレブンのライセンス提供元である米サウスランド社の研修を受けたときだった。

 「米国にはこのフランチャイズシステムがあるから、小売業における出店展開をスピードアップできたのだろうと思いました」

 徐はフランチャイズの有効性を確信した。ところが台湾に戻り、80年2月にオープンしたセブン―イレブン第1号「長安店」は、統一超商の社員が店長を務める直営店。その後にオープンしたセブン―イレブンも、すべて直営店だった。

 「当時の台湾では、誰も『フランチャイズ』なんて分からないし、『加盟店』という概念もなかった」と徐は振り返る。「確かに日本では1号店からフランチャイズでできました。でも、それは日本のセブン-イレブンのバックがイトーヨーカ堂で、流通業を非常によく理解していたから。しかし私たちの親会社である統一企業は食品メーカーで、流通業には通じていなかった。そのため最初からフランチャイズで展開するのは難しいと思いました」

 だが、転機が訪れる。82年に統一超商の社長の親戚が「自分もセブン―イレブンをやりたい」と願い出たのだ。何事も「まずやってみる」のが信条だった徐は、これを機にフランチャイズ展開への一歩を踏み出す。

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