年末年始に47都道府県の自慢の「グルメ」を紹介します。古里や旅行先の味をチェックしてみませんか。
江戸時代中期の天明5(1785)年に関西で発行された「鯛(たい)百珍料理秘密箱上下巻」に「佐渡金山の名物」として掲載された「佐渡芋汁鯛」のレシピを、新潟県佐渡市小木や宿根木地区の有志が2020年、「佐渡芋汁鯛御膳」として235年ぶりに復活させた。
御膳の条件は五つ。(1)真鯛は佐渡産の天然物のみ使用すべし(2)芋汁(とろろ汁)は佐渡産自然薯(じねんじょ)を使用すべし(3)ご飯は佐渡産コシヒカリを使用すべし(4)各店舗で創意工夫して御膳とすべし(5)値段は1980円(税込み)とすべし――だ。かつて金山で働いた労働者たちは、たまのごちそうとして丼飯にタイの刺し身を入れ、その上からとろろ汁をかけてかき込んだといわれる。確かにシコシコのタイとトロトロのとろろが口の中で溶けていく。日本料理店「まつはま」(小木町)の2代目、吉川知宏さんは「佐渡に来て、世界文化遺産(候補)の佐渡金銀山を見て、おなかがすいたら御膳を食べてもらえれば」と話す。3日前までに要予約。計4店舗で味わえる。
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