札幌DF福森が決めたFK弾までの「アドバンテージ」の過程を考察
J1第30節、サンフレッチェ広島対コンサドーレ札幌戦で、札幌DF福森晃斗が決めた直接FKが話題となっている。DAZNの「Jリーグジャッジリプレイ」第28回ではそのFKの獲得シーンに注目。対象のファウルを一度主審がアドバンテージを見て流しており、その後“どこまでプレーを戻せるのか”が議題となった。
問題のシーンは、前半40分に起きた。こぼれ球を拾った札幌MF高嶺朋樹がペナルティーエリア手前でパスを出した後、広島MF青山敏弘のファウルを受けている。ただ、そのパスが札幌MF金子拓郎に渡ったため、池内明彦主審はアドバンテージを適用してプレーを続行。金子のシュートが枠を外れたところで笛を吹き、先ほどの高嶺へのファウルに戻って札幌に直接FKを与えている。
そもそも、ファウルを受けたチームがその後プレーを続けることによってチャンスが生まれる(利益を得る)と予想される場合に、主審の判断で適用されるのがアドバンテージだ。今回のケースは、“シュートを打った時点で利益を得ているのではないか”という意見がSNS上で多数寄せられている。
JFA審判S級インストラクターを務める廣嶋禎数氏は、まずアドバンテージ後にプレーを戻せる条件を提示。「予測したアドバンテージ(による利益)が“2~3秒以内”に実現しなかった」場合のみ、直前のファウルまで戻すことができるという。
当該シーンでは、秒数の点では問題ないと廣嶋氏は判断。しかし、攻撃側がシュートを打った時点で利益を得たと考えるのが妥当で、「シュート打たせてから戻すことはできない」としてプレーは戻すべきではなかったと見解を示している。最終的に、「最初の時点でファウルを取る」のが一番分かりやすかったのではと番組内では総括された。
アドバンテージの判断は主審に委ねられており、その見極めはかなり難しいだろう。特にゴール前で、有能なキッカーがいたとすれば今回のように試合が動く可能性も非常に高い。レフェリー間でもより密にコミュニケーションを取り、より有効なアドバンテージの適用を目指してほしいところだ。
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December 04, 2020 at 06:10AM
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アドバンテージの“適用範囲”は? プレーを戻せる条件を識者解説「シュート打たせてからは…」 - Football ZONE web
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