沖縄タイムス社(那覇市)の社員が新型コロナウイルスに関連する国の給付金を不正に受け取った問題で、同社は13日、記者会見し、総務局付課長の40歳代男性の不正受領額が180万円に上ることを明らかにした。関連会社係長の30歳代男性も虚偽申請をし、生活費のための資金20万円を借り入れていたとしている。
沖縄タイムス社によると、課長が不正に受け取ったのは、経営不振に陥った事業者を支援する「持続化給付金」のほか、収入が減少した世帯に無利子で最大20万円を貸し付ける「緊急小口資金」など。今年5月以降、給付金100万円を受け取ったのに加え、緊急小口資金など80万円を借り入れた。住宅ローンなどの返済に充てたという。
係長は書類の不備などで給付金は受け取らなかったが、今年6月に口座に振り込まれた緊急小口資金20万円を引き出していた。
課長は昨年7月、関連会社のタイムス印刷(沖縄県浦添市)に出向し、係長と同僚だった。2人は同じ税理士事務所を訪れ、職業欄に個人事業主と虚偽を記入して申請した。
沖縄タイムス社の武富和彦社長は「国の制度を悪用し、法に反するだけでなく社会を欺くあるまじき行為。心よりおわび申し上げる」と謝罪した。
このほか、沖縄タイムス社編集局の30、40歳代の男性社員2人が5月に課長に同行して税理士事務所を訪れ、申請について説明を受けたが、申請は見送った。
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