ファナックは28日、今期(2021年3月)の連結営業利益が前の期に比べ56%減の385億円になる見込みだと発表した。市場予想(770億円)を下回る。新型コロナウイルス感染拡大が、産業向けロボットや工作機械の販売に影響する。
今期の予想 |
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4-6月期決算を発表した4月下旬時点では、新型コロナの影響が読みにくいとして今期予想の開示を見送っていた。4-9月期の営業利益予想については、コロナ感染が収束した中国での生産活動の回復を背景に従来比7.9%増(前年同期実績比58%減)の204億円に上方修正した。
今期見通しでは為替レートを1ドル=101.91円(前期実績108.74円)、1ユーロ=115.87円(同120.82円)と円高に見積もっていることも減益要因となる。
山口賢治社長は決算会見で下期について、営業利益で約6割の減益を見込む上期と同様の厳しい状況が続くとの見通しを示した。日本や米国、欧州市場の回復も見込むが、「コロナの状況を見ながら一進一退か。ただ方向感としてはこれ以上悪くなることはないと思っている」と述べた。
ファナックは工作機械に組み込む数値制御(NC)装置で世界シェアトップ。NC装置を含む工場の自動化(FA)事業のほか、産業用ロボットの製造などを手掛ける。ブルームバーグのデータによると韓国 サムスン電子や トヨタ自動車、台湾の 鴻海精密工業に製品を供給する。
4-6月期の業績 |
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4ー6月期は受注額が前年同期比21%減となったが、中国向けは6割増えた。山口社長は中国市場の回復について、「ずっとこのペースで続くとみていない」と話した。設備投資額は前年同期から134億円少ない55億円だった。
日本工作機械工業会によると、6月の受注の総額は32%減の672億円だった。ただ、中国向けは前年同月比34%増の155億円と28カ月ぶりにプラスに転じた。
(業績見通しの詳細や社長コメントを追加しました)
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July 28, 2020 at 01:23PM
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ファナック、今期営業益は56%減の見込み-市場予想下回る - ブルームバーグ
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