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Tuesday, April 21, 2020

世界銀行「パンデミック債」を活用 厳しい発効条件に批判も - 日本経済新聞

世界銀行が途上国の感染症対策支援のために発行する債券「パンデミック債」が初めて活用される見通しとなった。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて、投資家から集めた元本の一部を途上国支援に回す。専門家からは発効のための条件が厳しすぎるため「支援は遅きに失した」との批判も出ている。

途上国では感染症対策のための資金が慢性的に不足している(ケニアの首都ナイロビで防護服の説明を受ける医療関係者)=AP

途上国では感染症対策のための資金が慢性的に不足している(ケニアの首都ナイロビで防護服の説明を受ける医療関係者)=AP

英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)は20日、世銀がこれまでにパンデミック債で集めた資金から、新型コロナの感染が拡大する最貧国に1億3250万ドル(約140億円)を融通することを決めたと報じた。「感染開始から12週間経過」「死者2500人以上」などの条件を満たしたと判断した。資金は新型コロナの感染が拡大するアフリカやアジアの途上国で活用される見通しだ。

世銀発行のパンデミック債は、投資家から集めた資金を一定の条件のもとで途上国の感染症対応に利用できる仕組みで、2017年に3億2000万ドルが発行された。投資家は通常よりも高い金利が得られる一方、感染症の大流行が起こった場合には元本が返ってこないリスクを背負う。投資家に支払う利息は日本やドイツなどが支援した。

パンデミック債は感染症リスクに対応する資金を市場から調達する新たな手法として注目を浴びていたが、発効条件が厳しすぎて感染抑制につがらないとの批判が出ている。米ハーバード大の専門家、オルガ・ジョナス氏はツイッターで「(この仕組みでは)パンデミックになるまでは感染流行を止められない」と指摘した。

途上国では一般に感染症や自然災害への備えが十分ではないケースが多い。先進国などの援助資金だけでは復興は難しく、市場を通じた資金調達への期待は大きい。世銀は感染症のほかに大地震や巨大台風の被害に備える同様の仕組みの債券も発行している。途上国支援と投資家保護とのバランスをどうとるか、制度設計は開発途上にある。

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