国際決済銀行(BIS)は、米国のレポ市場で9月に生じた混乱について、金融の要所である同市場に構造的な問題が存在し、一過性の事象ではないことを示唆するものだとの分析を示した。
BISは8日に公表した 四半期報告で、米レポ市場が資金調達で同国の4大銀行に大きく依存し、これらの金融機関が流動性の高い資産として連邦準備制度の準備預金よりも米国債で保有する比率が高いことが混乱の一因だと結論付けた。
その上でこれは、これらの金融機関がレポ市場に即座に資金を供給する能力が低下していることを意味すると指摘した。さらに、ヘッジファンドがレポ市場経由の投資資金調達を増やしていることも、「緊張を高めたと見受けられる」と付け加えた。
9月半ばの米レポ金利急上昇の直後、米金融当局を含む多くの分析では、新規の米国債大量入札に際して投資家が決済の資金調達のためにレポ市場を活用したのと、四半期ごとの法人税支払いのため市場から流動性が吸い上げられたことが重なったのが要因だとしていた。
しかし、四半期報告を執筆したBISエコノミストのフェルナンド・アバロス、トルステン・エーラース、エゲメン・エレンの3氏は「こうした一時的な要因だけではレポ金利の異例の上昇の説明にならない」とし、一過性の需給不均衡のみを要因とする見方に疑問を投げ掛けた。
アバロス氏らは、レポ市場で圧倒的な存在である4大銀行の準備預金保有が米銀行システム全体で占める割合が25%程度なのに対し、米国債保有は50%を占めるとし、このような不整合の結果、レポ市場への資金移動が遅くなった可能性があるとの推測を示した。
JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は10月、同社にはレポ市場を落ち着かせるだけの現金とその意思もあったが、銀行に対する流動性規則によって阻まれたとして規制当局を批判していた。
アバロス氏らはこのほか、2008年の金融危機後に米金融当局が実施した多額の量的緩和(QE)によって、銀行システムに何年にもわたって現金があふれ、銀行の日々の準備預金管理の技能が幾分低下したこともレポ市場混乱に関連付けられるとした。
四半期報告では、「市場での迅速かつ円滑な運営を確保するのに銀行が必要とする内部プロセスや知識」が衰え始めた可能性があり、「それはスタッフの経験不足やマーケットメーカーの減少、内部プロセスの遅れなどの形態を取り得る」と説明している。
原題: Repo Blowup Was Fueled by Big Banks, Hedge Funds, BIS Says (1)(抜粋)
(4段落目以降に詳細を追加して更新します.)
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December 09, 2019 at 07:56AM
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米レポ市場の混乱、4大銀への過剰依存などが要因-BISが分析 - ブルームバーグ
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