［上海 ２３日 ロイター］ - 上海外国為替市場で人民元は対ドルで小幅下落。米中緊張の新たな火種となり得る材料が圧迫している。
トランプ米政権は、航空宇宙分野などの中国企業８９社について、軍に関連しているとして、米国の製品や技術の購入を制限することを検討している。米商務省が策定した規制案と、対象企業リスト案をロイターが確認した。
取引開始前に発表された元の対ドル基準値（中間値）は６．５７１９元で、前週末の基準値（６．５７８６元）より元高に設定された。
上海市場のスポット元は１ドル＝６．５５１０元で開始し、０４００ＧＭＴ（日本時間午後１時）で前週末比２０ポイント、０．０３％安の６．５６４２元。
オフショア人民元は６．５５５５元で推移している。
米中の対立は、２０１８年に両国間の貿易戦争が始まってから、元を圧迫する主たる要因の一つとなっている。しかし、１１月の米大統領選で民主党のバイデン前副大統領の勝利が確実となったことに市場は安堵し、元は２９カ月ぶり高値に押し上げられた。
中国招商銀行の首席為替アナリストは「今のところバイデン氏とそのチームは米中関係について明確な見解を示していない。ただ現状を踏まえると、バイデン氏が市場が期待する関税引き下げなど、友好的な措置を直ちに取ることはできないだろう」と述べ、米中関係が今後も元に重要な影響を与えるとの見方を示した。
一部トレーダーは、中国も参加した東アジア地域包括的経済連携（ＲＣＥＰ）の署名や、良好な経済指標が長期的に元を支援するとして、元の軟化は一時的とみている。
アクシのグローバル市場首席ストラテジストは、元の国際化や経済成長など元高の主な原動力は維持され、元の上昇基調が続くとの見方を示した。
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November 23, 2020 at 01:07PM
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上海外為市場＝元は小幅安、米中緊張の新たな材料が圧迫 - ロイター
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