新型コロナウイルスの影響で落ちた市場事業者の売り上げを回復させようと、感染対策に配慮したドライブスルー形式の販売会が20日、高知市卸売市場（同市弘化台）で開かれた。90年の歴史を誇る市場で初の試み。車に乗った客が次々と訪れ、刺し身や野菜を買い求めた。
市の市場課によると、新型コロナの感染対策で飲食店などが営業を自粛・時間短縮したことを受け、取引先である市場事業者の売り上げは減少。感染が広がった3月、市場の鮮魚仲卸業者の仕入れ額は約1億円で、前年同月比32％減だった。4月は46％減、5月も30％減と苦境が続く。
事業者が「3密」を避けつつ、商品を消費者に届ける機会を設けようと、車に乗ったまま買い物できる方法を企画。市場の鮮魚仲卸業者や八百屋など5店舗が参加し、カツオのたたき（700円）や刺し身5種盛り合わせ（1000円）、野菜詰め合わせ（2000円）など13種類の商品をそろえた。
この日午前、市場内は長蛇の車列ができ、にぎわった。客が車内でメニュー表を見て注文を決め、市場事業者や市職員が順番に聞き取って商品を渡した。夫婦で訪れた市内の無職男性（68）は「カツオのたたきを食べて市場を少しでも応援したかった。今後も開けば客はもっと集まる」とエールを送った。
市場課の野田真也主任は「想像以上に多くの人が来て成功だった。今後もドライブスルー形式を含めて何かイベントを開けないか検討したい」と話した。【郡悠介】
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June 21, 2020 at 07:46AM
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市場の味、ドライブスルーで カツオのたたき、刺身、野菜も コロナ対策で高知 - 毎日新聞 - 毎日新聞
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