【シュツットガルト=深尾幸生】自動車部品世界最大手の独ボッシュが28日発表した2019年12月期の決算（速報値）は、営業利益に相当するEBIT（利払い・税引き前利益）が前の期比4割減の約30億ユーロ（約3600億円）だった。利益率の高い中国で、新車市場が縮小した影響を受けた。20年も世界の新車生産が縮小するとの見通しを示した。
ボッシュは人員削減を進めている（写真はシュツットガルトのフォイアバッハ工場
19年の売上高は779億ユーロと18年から横ばいだったが、アジア大洋州が225億ユーロと3.1%減った。中国とインドの新車市場縮小の影響が大きく、全体の売上高EBIT率は3.0ポイント減の4.0%に落ち込んだ。ボッシュが得意とするディーゼル車向けの部品の需要減や、それにともなうリストラも利益を押し下げた。
ボッシュは20年の世界の自動車生産台数が19年比2.6%減の8900万台と予測する。17年よりも1千万台低い水準だ。中国やインドに加え、欧州と北米も成長は見込めないとみている。
ボッシュのフォルクマル・デナー社長は「世界の自動車生産はピークを過ぎた可能性がある。少なくとも25年までは回復はみられないだろう」と厳しい見方を示した。
生産台数の停滞に加え、ガソリン車やディーゼル車などの内燃機関車から電気自動車（EV）への移行が今後の課題になる。デナー社長は「ディーゼルエンジンの燃料噴射装置を生産するのに10人必要だったが、電気モーターは1人だ」と指摘。生産量や利益率を維持するために追加の人員削減が必要になるとの考えを示した。
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January 29, 2020 at 04:00PM
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ボッシュ、営業益4割減 中国新車市場縮小で - 日本経済新聞
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